私は中国語のレッスンに通っているのですが、先日ついに全てのカリキュラムが終了しました。とはいっても、全くしゃべれるようになっておりません。やっぱり私には駅前留学は向いていない。やはり多くの先人が伝えているとおり、外国語をマスターするには現地で愛人を作るのがベストなのでしょう。そんな立場に慣れることを夢見ている毎日です。

さて、このレッスンでは中国人の方が講師としてついていてくれました。この方、年代的には私の母親よりちょっと下くらいの女性でして、以前は中国の博物館で働いていらっしゃったそうです。このため、中国美術品に対してかなりの博識でして、レッスンの時間を割いていろいろと興味深い話をしてくれました。

今、中国では、骨董品のオークションが大盛況なんだそうです。オークションを企画する会社は年に4回、オークションカタログを発行して、北京の超高級ホテルで毎年オークションを開催しています。チケットは数量限定ながら毎回完売しているらしく、この企画会社もめちゃめちゃ儲かっているとの事。

ちなみに、その企画会社とはこちらのことです。

China Guardian Aucitons Co., Ltd.

家に眠っている骨董品、先祖から伝わるお宝などがある場合、まずは写真をこちらの企画会社に送ってみて、反応が良ければ調査員が来て出品を検討するそうです。日本など、外国にも積極的にやってくるらしいですよ。で、これらお宝をカタログに掲載しておき、件の高級ホテルでオークションに掛けられるとのこと。日本円で数億円の値がつくこともザラなんですって。

かつて日本と中国で積極的な文化交流が行われていた頃に、中国の方から日本に数多くの文化財が贈られました。また、大英帝国華やかなりし頃、これまた数多くの中国文化財が英国やその植民地に流通したそうです。現在、中国政府はこれら世界各地に散らばっている自国の歴史的文化財を、積極的に収集しているとのことです。北京の故宮博物館に代表されるように、悠久の歴史を背景を持つ自国の文化に高い誇りを持つ中国国民が、これらの再収集に乗り出したことは、近年の劇的な経済成長とは無関係ではないでしょう。

さて、そんなわけで国が血眼になって骨董品を探しているわけですから、これに価値が出ないはずがない。中国のお金持ちもこぞって骨董品の収集に熱中しております。

とはいえ、ただ「価値があるから」高級な骨董品を集めているわけではありません。先にも挙げたとおり、中国政府が積極的に収集を進めているという事情もあって、これら貴重な文化財は無税なんだそうです。ということはつまり、節税、資産管理という一面もちゃんとあるわけなんですね。

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骨董品ということで、愛好家はお年寄りが多んじゃないかと思ったんですけど、講師の先生にの話では、資産に余裕のあるシニア層は、みーんな旅行とか遊ぶことに熱心で、こういったことにはあんまり興味がないそうです。どちらかというと、若い層がメインのマーケットなんですって。俄然、興味が湧いてきました。富裕層ビジネスの一つの切り口に成り得ますね。

Nobu