※注意:本エントリはMac OS環境向けの内容となっています

さて、必要な機材が揃ったらいよいよ作業開始です。作業の大まかな流れは以下の通り。

1.本を裁断する
2.Scan Snap で紙束をスキャン
3.iPad用にファイルを変換する
4.CloudReadersでファイルを閲覧する

まず最初に一番大事なことを決めましょう。それは「スキャンした書籍ファイルの管理、運用」について。具体的には、スキャンの品質をどの程度にしておくか、という事に尽きます。いくら圧縮可能なデータファイルとは言え、HDDの容量には限度があります。また、クラウドでも活用することを考えるとデータサイズは小さいに越したことはない。しかし、資料として残しておくことを考えると写真などの図版は高精度で残しておきたい。

しかし、この辺は考えだすとキリがないので、私高橋が現時点でのベストと思われる方法をご紹介しましょう。

1.本を裁断する

前回のエントリにもありましたとおり、最強の裁断機を使ってザックリやっちゃってください。その後、よくさばいてからスキャナにかけるのですが、アンケートハガキなどがある場合、それを取り除くのはもちろんなのですが、その前後のページが多めに糊付けされている場合がありますので、きちんとバラしておきましょう。

2.Scan Snap で紙束をスキャン

事前に設定さえしておけば、トレイに紙束を差し込んでボタンをポン、ですべて完了します。時間にして数分程度。厚手のファッション誌などは一度にトレイに差し込めないので、2,3回に分けてください。

ここでスキャンしたファイルはPDF形式で保存することになるのですが、これをマスターファイルとします。デスクトップ/ラップトップ上で閲覧するときは、このファイルのままでOKでしょう。

3.iPad用にファイルを変換する

先のスキャン処理で出来上がったPDFファイルを、そのままiPadにブチ込んで読むことも、もちろんできます。ただし、以下の点で私は問題だと考えてい ます(てゆうか、気に食わない)。

・PDFファイルはページ切り替えが遅い!
・原稿サイズがバラバラのため、iPad上で縮小表示(全画面表示)したときに、不自然にざらついた感じになる。特に文字。
・なにより、原稿サイズが大きすぎる。

これらを回避するために、iPad用にPDFファイルを変換してやります。具体的には、コンピュータの自動化処理機能を使って、ダウンサイズ、リサイズしてやります。これをiPadに転送してやれば、快適にスキャンした書籍が読めるようになります。

4.CloudReadersで ファイルを閲覧する

現時点で最強のドキュメントリーダーだと思います。何しろ軽い。シンプルすぎるためにファイル管理機能はGoodRaderに叶いませんが、できるだけリアル本からの移行をストレス無く行うために、動作の軽快さを最重要ポイントにしました。

PDFファイルも直接読むことはできますが、JPGファイルをZIPパックする方が早く読めます。これは作者の方もブログで解説されています。とにかく、現時点でのiPad最重要アプリの一つであることは間違いないでしょう。

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本当のことを言えば、わざわざ作業を2回に分けることなく一発でiPadファイルを作りたいのですが、今のところScan Snapの管理ソフトウエアがそこまで細かく設定ができないため、やむを得ず2度手間を踏むことにしました。また、マスターファイルがあることにより、「本を切り刻んで捨てる」事の罪悪感に対する罪滅ぼし的な安心感を得ることもできます(できるのか?)。保存用、デスクトップ/ラップトップでの閲覧用としてもコチラのほうが良いですからね。あくまでもiPad用ファイルは、

・ストレスなく文字が読める最低限の品質で
・可能な限り軽快にロードできる

のが大前提です。

さて、それぞれの作業について解説をしていきましょう。

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◆Scan Snap によるスキャニング

私の手元にある機種は古いモデルなので、現行のモノとはソフトウエアで設定できる内容が異なるかもしれません。この作業はマスターファイルを作ることが目的ですので、お好みでさらに高品質なファイルとしても問題無いと思います。ただし、取り込み作業に時間がかかってしまってはやる気が一気にダウンしてしまうので、最適な設定を探してみてください。

IMG_0324
富士通 Scan Snap fi-5110EOX2

Scan Snap Manager(設定アプリ)の設定内容
読み取りモード
・画質の選択:スーパーファイン(300dpi)
・カラーモードの選択:自動
・読み取り面の選択:両面読取
・継続読取:チェック無し
・オプション:文字くっきりON
ファイル形式
・ファイル形式の選択:PDF
・オプション:すべてのページを1つのPDFに
・現行サイズ:すべて初期設定のまま(サイズ自動検出)
・ファイルサイズ:圧縮を最低に

この内容で設定しておけば、あとは原稿をトレイに差し込んでボタンをポン。ちなみに、新書なら一度にすべてトレイにブチ込んで一発でいけますが、厚手の雑誌とかになると、2〜3回に分ける必要があります。また、紙詰まりを避けるために用紙をよくさばいてから入れましょう。この辺りのコツは、何度もやっているうちにわかってくると思います。

出来上がったファイルは日付時間でファイル名がつけられていきます。本なら題名と著者、雑誌なら誌名と刊行日などにしておくのがいいですね。命名規則についてはこちらの記事(私が自炊生活を始める切っ掛けとなった記事)が参考になります。

この時点でのファイルサイズですが、モノクロの新書や文庫本なら30〜40MB程度、カラーのビジネス雑誌なら130〜190MBになるはず。

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◆自動化処理でiPad用ファイルを生成する

マスターファイルとして保存されたPDFファイルを、iPadで快適に読めるように変換・生成する作業です。なお、これ以降は完全にMac OSのみでの作業となりますので、Windowsユーザの方はこれを機にApple信者へと改宗していただくか、以下の内容を参考にWindows環境でも同様の作業ができるような方法を探してみてください。

とはいっても、やることは簡単。以下のアプリケーションをダウンロードして、その上にPDFファイルをドラッグ&ドロップするだけです。

iPad画像変換スクリプト(小
iPad画像変換スクリプト(大)

※私高橋の自作スクリプトです。MacOS10.6で作成しました。他の環境での検証もしておりませんし、予想外のバグが出るかも知れません。このスクリプトを使用して発生したトラブルに関しましては、私高橋は一切の責任を負えませんので、自己責任でご使用ください。

(小)の方は文庫本や新書向けです。iPadを横向きにして見開きで読む用に調整されています。

(大)は雑誌向け。iPadを縦にして1ページ1画面で読めるようにしました。

実際の作業はこんな感じです。

draganddrop
PDFファイルをアプリにドラッグ・アンド・ドロップするだけ!

これで、スキャンしたPDFファイルがiPadに最適化された変換済みZIPファイルがデスクトップ上に生成されます。変換したいPDFが複数ある場合は、一つずつアプリの上にドラッグ・アンド・ドロップしていってください。変換作業中(上記のタスクバーに回る歯車が表示されます)でも問題ありません。ただし、一度に複数ファイルをD&Dすると一つしか変換されないのでご注意を。

もしご利用の環境で上手くいかなかったら、Automater(OSXに標準で入っています)を起動して、上記アプリを読み込み、手動で動かしてみてください。対象PDFファイルを選択した状態でアプリを実行すると、ファイルが生成されます。

こうして出来上がったZIPファイルをiTunes経由でCloudreadersのフォルダに放り込んでいきます。あとは快適ラクラク読書を楽しむだけ。

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実は、このiPad画像変換スクリプトこそが、私高橋の研究成果の結晶(ちょっとおおげさ)だったりするわけです。次回は、このファイルの解説を行おうと思います。Windowsユーザの方も、内容を知れば自分でなんとかできるかもしれませんよ!?

Nobu