こちらの記事を読みまして久しぶりに魂の震えるような感動を味わいました。手持ちの本、雑誌をスキャンしてコンピュータに取り込んでしまえ! という内容の記事です。書物をスキャンして電子ファイル化するというのは格別新しい試みではなく、現にGoogleが今この瞬間も世界中の書物をせっせと人力でスキャンをしてアップロードしているはずです。前職のときも会社でバイトを雇って紙のドキュメントをひたすら電子化するという作業をやっていました。

それが、なぜ今更ここまで私を奮い立たせたのか。理由は以下に列挙する通りです。

1.めちゃめちゃ簡単にできるらしい (超重要!)
2.iPadで読むと超快適らしい (iPadを買うための言い訳!)
3.たまった本、雑誌の置き場に悩まなくても済む

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順に解説しましょう。まず1.ですが、これが今まで紙の電子化に踏み切れなかった最大の理由をクリアすることになりました。これまでの方法というのは、とにかく面倒くさいのですよ。フラットヘッドスキャナで見開き2ページずつスキャンするというのは大変すぎて非現実的(Googleはこれを自動化する機械を使っているようですが)ですし、仮に何らかの方法で全ページをスキャンできても、その画像ファイルを編集するのがまた手間なんですな。

つまり、「簡単に」電子化するためには、取り込み作業と、ファイルの編集という、2つの大きなハードルがあったわけです。ところがこれを、実に画期的な方法でクリアできるということがわかったために、私はいたく感動したわけです。

<取り込み作業の簡単化>
・本、雑誌とも、背表紙を裁断してすべてフラットな紙の束にしてしまう。
・この束を、オートシードフィーダの付いた高性能のスキャナで一気に読み込む。

<ファイルの編集>
・取り込んだ画像ファイルを、コンピュータで自動的に体裁を整える。

これら一連の作業が、ほとんど手間をかけずにできてしまうんです。最初に本を裁断してスキャナにかけ、ボタンひとつ押せば取り込み完了。次に、出来上がったファイルをNobu特製のスクリプトプログラムにドラッグ&ドロップするだけで、iPadに最適化されたファイルが吐き出される、というワケです。実作業時間にして3分もかかりません。自動化処理の間は数分の時間が必要ですが、ただ放ったらかしにしているだけなので、実に楽チン。

裏を返せば、ここまで作業が簡略化されないと、大量の書物を処理することはできません。てゆうか、やる気が起きない。このシステムでは、まずなんといっても裁断機で本をブッタ切るのが快感で仕方がない。そして次々にスキャナに吸い込まれてゆく紙の束を眺めるだけでも実に心地が良いのです。なんというポジティブスパイラル。

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次に2.について。iPad。買ったはいいけど、よくよく考えたら何に使ったらいいのかわからん、と言う方が今後続出するんじゃないかと思っていますが、どうでしょう、買った方? 現時点で私がiPadを活用していると思えるのは以下の2点です。

・子供(2歳)のおもちゃ
・本、雑誌を読む

一つ目は、まあ、その、大変に喜んでもらえているようで、毎晩私と取り合いの喧嘩になっております(大人気ない)。彼のハマりっぷりは想像以上でして、どういうわけか一番のお気に入りがこれだったりするのですが、やっぱり子供の考えていることはわからん、と思いました。

それはともかく、iPadは文章を読むのに大変に重宝しています。先日も上海に出張したときには、iTunesで購入した電子書籍やKindle、iBookなどのオンライン書籍をひたすら読んでおりまして、おかげで機内もまったく退屈せずにすみました。これらと同様に、すでに手元にある紙の本も、こうしてバンバンiPadに取り込んでおけば、いつでも気軽に読むことができます。出張前に雑誌や新書を何冊か取り込んでおけば、荷物も減らせて実に助かります(出張はいかに荷物を減らすかの戦いですよ)。

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そして3.ですが、うっかりしていると本や雑誌なんてのはすぐに本棚を埋めてしまいやがります。特に雑誌。バックナンバーも一応は保管しておきたいけど、置き場に困る。特に日本の雑誌ってやたらと紙質が良く重量もあるために、処分に困るんですよね。かと言ってそれがために本棚を用意するのもアレだしなぁ、って思っていたところにこのナイスなシステムがやってきたもんだから、私としては願ったり叶ったりです。これで心置きなく雑誌が買える。そしてすぐに捨てられる。

バックナンバーの管理もコンピュータ上でできるので、いつでも必要なときに参照できます。しかも場所要らず。たまりませんなぁ。

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そんなわけで嬉々として日々スキャン作業に勤しんでいる私です。具体的にどうやってやるのかを書こうと思ったら結構な文量になってしまったので、続きはまた次回。

Nobu